日々の気づきを淡々と

仕事(企画・広報)で学んだことを中心に書きます。たまにそうでもないことを書きます。つまりなんでも書くつもり。

消費者白書が公表。若年層のトラブルは大半がネット関連。他世代よりは自衛の意識は高め。

ちょっと前に消費者庁が平成29年版「消費者白書」を公表しました。(内容は平成28年度に起きた事案の集計についてです。)ざっと目次を読んでみたらネット関連のトラブルが多いとのことだったので、特に若年層のネットトラブルを中心に読んでみましょう。

 

消費者トラブルの概況

まず全体像から見ていきます。

(図表は「消費者白書」より。以後、図表はクリックで拡大表示されます)

f:id:akio130:20170614230531j:plain

「通信サービス」の相談件数が突出しています。

2016年の相談を商品・サービス別にみると、「通信サービス」(ウェブサイト利用のデジタルコンテンツを中心とした情報通信関連が多くを占める)の相談件数が突出し、約26万件。ただし、相談1件当たりの支払った金額は低く、平均2.7万円。

金額は低くて1件あたりの平均2.7万円です。ゲーム課金や、不正サイト利用などで請求された金額ということでしょうかね。内訳としてどの年代の相談が多いかというと

 

青い部分に注目。

f:id:akio130:20170614231018j:plain

幅広い年齢層で、デジタルコンテンツ、インターネット接続回線、携帯電話サービス等の相談を含む「通信サービス」の相談が大きな割合を占める。

とのことで、幅広い層でネット関連のトラブルが増加している模様です。その中でも10代は絶対数は少ないですが、半数以上がこの「通信サービス」での相談が多い模様です。

 

最近注目される消費者問題

スマートフォンの普及率は上昇しているので、当然のようにそこに関する相談が上昇しています。

f:id:akio130:20170614231441j:plain

・ウェブサイト利用に関する「デジタルコンテンツ」の相談のうち、スマートフォンを使ってトラブルに巻き込まれたという相談の割合をみると、2012年の約1割から、2016年には48.0%と約半数を占める状況に。

・スマートフォンから「アダルト情報サイト」や「出会い系サイト」等のデジタルコンテンツを利用した「スマートフォン関連サービス」について、2016年の相談は8.2万件

 

SNSに関する相談はさらに増加傾向です。

f:id:akio130:20170614231936j:plain

(グラフの青い部分の)20歳未満でここ3年は599→643→826件という推移。他の年代と比べるとそこまで上昇率が高いというわけでは無さそうです。もっと上世代の増加が目立ちますね。

・ 2012年から2016年にかけて、相談件数は2.5倍となっており、50歳代や60歳代は約5倍、70歳以上は約7倍と、特に中高年層で大きく増加。女性が男性の1.5倍。
・ 相談内容は、「SNSから誘導され、出会い系サイトに登録したが、不審」、「SNSで副業の広告を見てサイトに登録したが、ポイントを繰り返し購入、だまされたと気付いた」等、多種多様。

 

この後も高齢者の被害増加に関する記載が続きます。スマートフォン操作に不慣れで、トラブルに遭遇した時にどのように対処すべきかの知識が不足していて被害に遭っている模様です。

逆に若年層はスマートフォン操作に慣れ、架空請求などに遭遇しても「無視すればよい」ということが浸透している可能性がありそうとの記載がありました。

 

若者の消費者トラブル

10代ではデジタルコンテンツに関する相談件数が多いようです。

f:id:akio130:20170614233001j:plain

クリーム色:デジタルコンテンツ、緑色:新生活に多いもの、黄緑色:借金に関するもの、青色:男性で目立つもの、ピンク色:女性で目立つもの(美容)

若者の男女に共通して多いのは「アダルト情報サイト」や「出会い系サイト」等のデジタルコンテンツの相談。 女性は健康食品やエステなど美容に関するものが多い。

 

このあとには20代男性を中心にSNSマルチ商法の被害増加が報告されています。

 

消費者意識・行動の状況

ネット利用でトラブル増加している一方で、こんなデータも

f:id:akio130:20170614234056j:plain

・消費者トラブル回避の参考としている情報は年代によって異なる。
・ 「テレビ」は全年齢層で高く、特に50歳代以上は7割を超える。
・ 10歳代後半から30歳代まででは「インターネット(SNSを含む。)」が最も高く6割を超える。他方、60歳代以上では2割に満たない。
・ 10歳代後半では「学校の授業」が4割を超えている。

 

ネットやSNS、学校の授業でネットトラブルに関する情報収集をしている模様です。その結果なのか

 

f:id:akio130:20170614234416j:plain

・ 10歳代後半、20歳代前半、20歳代後半のいずれの年齢区分でみても、若者の相談件数は人口要因を考慮しても長期的には減少傾向。
・ 減少傾向の背景の一つとして、SNSがきっかけとなるトラブルは多くなっているものの、インターネットを検索して参考になる情報を探す割合が10歳代後半、20歳代前半で6割を超え、自ら情報を収集しトラブルを回避している可能性。

自らネットで情報を集めてトラブルを回避している人も多いのではないかと推測されています。

 

まとめ

平成29年消費者白書を見てみました。全世代でネットに関するトラブルは増加しており10代もおなじく増加傾向はあるものの、ネットで自ら情報を収集して解決を試みているという点も見えてきました。

ただし10代のトラブル相談件数の大半は相変わらずネット関連のようなので、継続的な情報モラル教育は必要でしょう。

(それとは別に、もっと上に年代のネット関連トラブルが非常に多くなってきています。その世代はネットで情報収集をあまりしない模様。どのように伝えるべきか課題かもしれません。)

 

出典:消費者白書|消費者庁

 

(公開されている情報は誰でも複製や商用利用可能)

利用規約|消費者庁