「今の子ども」と言っても、2014年発行の本なので2016年の今はさらに状況は変わっているんですけどね。
あ。本を読んだので、その感想を書きます。
今後もたまに読んだ本について書くつもり。
スマホが普及した今、 子どもたちがどんな使い方をしてるか、どんなトラブルに巻き込まれれいているか、そしてどのように対応していけばよいかについて書かれています。
今の子どもたちのスマホにまつわる状況
出てくる事例がなかなかびっくり
・テスト勉強はLINEでやり取りして教え合いながらやっている。でも、結局やりとりに夢中になって逆に集中できない。
・LINEの返信は2秒以内。文章書けないときはとりあえずスタンプを送る。
・友達とのLINEのやりとりを怠ると仲間はずれにされる。先生に取り上げられたことにしてほしい。
そりゃ、成績落ちたりスマホ依存になったりするわ…
冒頭ではこうした事例があげられていて、便利すぎるスマホをうまく扱えていない様子が分かります。まあ、自分もスマホを持ったのは28歳ごろで、彼らくらいの年齢で持っていたらどうなっていたことか。怖っ。
他にも驚いたのはスマホ所持の低年齢化傾向。最近は小学校4年生から所有する子が増えているらしい。学童保育が終わり、塾や習い事を始めるタイミングだから、とのこと。
とはいえ、あれだけ複雑なものを4年生に、まともに教育しないで渡したらどうなってしまうことやら…
有効な対策
現状を示したうえで、以下のような対策についても書かれていました。
SNSの公開範囲設定は無意味
過去の炎上事例では、ふざけている面白い画像をLINEで友達向けだけに話しているつもりが、やりとりしていた友達が面白がってTwitterに公開して炎上した、というケースがあります。
インターネットの空間上に、完全なプライベート空間は無いという認識を持たせる必要があります。
まったく違う例ですが、以下の記事
SNSを就活でチェックされることに対して不満を言う学生
「自由な発言の場なのに」と納得いかない。冒頭のA君も、面接中に「SNSを見ていないと分からないようなこと」を聞かれ、「怖ッ」となったという。
しかしMCの坂上忍は、「チェックされて当たり前なんじゃないの」と冷めた意見。
SNSといっても、世界中につながっていて、誰かに見られているということは意識したほうがいいでしょう。逆に、「誰かに見られている」というのを意識することで、うまく使うことも可能。(上記リンクに出てくるCくんがよい例)
ネット上は「プライベートな自由な発言の場」ではないことをしっかり理解することが大切。
実例を示すのが効果的
生徒を指導するときに何よりも効果的だったのは、実際に社会的制裁をうけた人の例を出してあげると、子どもたちは理解するようです。
ルールを作ることが重要
利用場所、利用時間、ルールを守れなかったときのペナルティなどを、子どもと話し合ったうえで作ることが大切。
フィルタリングなどの設定
今では無料で利用可能なフィルタリングソフトなどもたくさんあります。それらをきちんと使うことが効果的。実際に数字にも出ているらしい。
おわり
何も決めずにとりあえずスマホを子どもに渡すというのがどれほどマズいことなのか、事例多めによく分かる本でした。
具体的にどうやってルールを決めたら良いか?いつから持たせたら良いか?などについて書かれているので、小学校3年〜中学生の子どもと関わる機会のある方は読んでみては。