青木は情報モラルの講演を小中高、教員、保護者向けに実施することがあります。
同じような情報モラル講演をされる方々の集まりに数ヶ月前に行ってきました。
そして昨日は第二回が開催されました。今回も参考になる話がいくつかあったので、そこでのメモを書いてみます。
情報モラルに関する情報収集の方法について
前回はGoogleアラートやGunosyなどが紹介されていましたが、前回と異なり今回は「はてなブックマーク」が情報収集源として紹介されていました。自分もよく見ていますが、確かに情報モラルに関するネタの収集先としてはいいと思います。ややITリテラシーが高い方がコメントしていることが多いので、その点でもよいかもしれません。(そういえば以前、はてなブックマークについて書いたことがありました)
情報モラル関係者に限らず、面白いニュースを探したい人におすすめです。
色彩異常者を考慮した資料作りをする
今回聞いた中で一番なるほどと思った話かもしれません。「子どもたちの中には色彩異常で色の判別が難しい人がいることを知ってほしい。」「色で区別する資料作りではなくて、グラフなら斜線や模様で、文字なら太字にしたり下線部を引くことで差別化してほしい」とのことです。
そして、紹介していたのがこちらのアプリ
上記サイト内より引用します。
・「色のシミュレータ」は、様々な色覚を持つ人の色の見え方をシミュレーションする色覚シミュレーションツールです。
・男性の約5%が、赤と緑の色の区別がしにくい、濃い赤が見えにくいなどの色覚的な特徴を持っていると言われています。色覚タイプは主に、一般型(C型)、1型(P型)、2型(D型)、3型(T型)などがあることが知られており、それぞれのタイプや強度によって色の見え方が違います。
・1~3型の色覚タイプを持つ人は、一般型の人なら異なって見える多くの色が、同じ色に見えてしまうという特徴があります。例えば、1型や2型の人は、赤と緑、ピンクと水色などの区別が難しい場合があります。
・これらの色の見えは、色を感知する錐体細胞の働きを計算することによって、ある程度予測することが可能です。
・「色のシミュレータ」は、内蔵カメラまたは画像ファイルから得た画像をリアルタイムに変換し、それぞれの色覚タイプを持つ人がどのように色が見えているのか、シミュレーションを行います。
早速普段の講演資料の1ページの文字を意図的に変更して、上記の色のシミュレータを使ってみました。
一般型(左下)、1型(左上)、2型(右下)、3型(右上)という順番で同時に表示されています。左下が正常な人が見える状態ですが、他を見てみると赤と緑の区別、水色とピンクの区別が難しいものがありますね。なるほど。こんなカラフルな色使いすることはほとんどありませんが、少し気をつけたほうがよさそうです。
英語話者に指摘されたプレゼンの4つのポイント
ある大学で留学生向けにプレゼンをした人の体験談を聞きました。聴衆から指摘されたのは以下の4点だったそうです。
【(1)スライドの文字はとにかく少なくしろ】
これには賛否両論ありましたが、時と場合によって使い分けるべきだと思います。プレゼンテーションにはいろいろあります。分類の仕方はいろいろあると思うのですが
・オーソドックス型
・詳細(ビジー)型
・フラッシュプレゼンテーション型
・デモンストレーション型
・機能説明型
・完全・較型
・スティーブ・ジョブス型
などがあると言われています。
(参考)ビジネスに直結するプレゼンテーションのテクニックを学ぶ (2/3) - ITmedia エグゼクティブ
何をどう伝えたいかによるので、一概に文字数を少なくすればいいというわけではないと思います。ただ文字を少なくするとどんな効果があるのか?という点は抑えておくといいかもしれません。以下の記事がフラッシュプレゼンテーションをする上で非常に参考になりました。
(参考)プレゼンスライドに関してのアレコレ:「だんだん文字を抜いていく」|鷹野 雅弘|note
【(2)原稿は読まずに聴衆の目を見ろ】
大学時代の研究発表していたころから原稿なんて読んでなかったのでこれは盲点でした。ただ、ついついPC操作に苦労してモニタやスクリーンを見続けてしまうことがあり、それはよくないと思うので気をつけたほういいでしょう。
【(3)退屈している人がいたら指をさしてその人と議論しろ】
国の違いを感じました。これについては明確に反対意見が出ていて「発達障害を持っている子などは、どうしても眠くなってしまうことがある。」と発言される方がいらっしゃいました。
調べてみたら以下で紹介されていました。
概日リズム睡眠障害
概日リズムとはいわゆる体内時計のこと。昼と夜のサイクルと体内時計のリズムが合わず、活動に支障をきたす障害。睡眠自体に問題はないが昼夜が逆転したり、寝たい時間に眠れないことが続く。その結果、日中に眠くなったり、作業効率が下がったり、食欲不振、体のだるさが表れる。
なるほど。そういう人もいるんですね。(ただ、個人的には上記記事の記載で「車に乗っていてどうしても眠くなってしまう人も睡眠障害の一種らしいです。」という点が気になりました。自分に心当たりあるんですけど。。。)
【(4)いらすとやの絵は通用しない】
これは海外の方向けだったからでしょう。国内でやる場合はそこまで意識しなくてもいいかもしれません。
男子高校生の学ランを着ている絵を使ったら「この人はサラリーマンか?」と質問されたそうです。海外では学ラン着ませんからね。
その他、講演で工夫していること
途中で司会者のK氏から急に「青木さんも講演していると思いますが、何か気をつけていることはありますか?」という質問を振られました。唐突だったため、いい答えを言えませんでした。うーん、ちょっとだけ悔しい。
講演時に気をつけていることをあとになってから振り返ってみました。
・飽きさせないために議論させたり挙手させたりする。動画も挟むと講演会の雰囲気やリズムが変わってよい。
・関心を惹くために、最新の話題やニュースを話題に入れる。聴衆からすると「あ、その話題知ってる!」となって興味を持ちやすい。
・感情を込めて話すところは話す。やや演者になりきる。棒読みにならないようにする。
・聴衆のノリに応じて臨機応変なやりとりも入れる。
・低学年ほど具体的な話を多くする。抽象的な話はやや理解が困難。
番外
・1時間前には到着して投影テストを行う。機材トラブルや交通トラブルは稀に起きる。
・必ずスーツを着て話す。親密さよりも権威を出したほうが聞いてくれた際に頭に残ってくれそう。
そして
・楽しむ。本件に限らないのですが、好きこそものの上手なれだなというのは感じています。(最近趣味でハマっている筋トレや英語は、嫌だと思うこと無く続けて着実に成長しています。情報モラル講演も楽しんで今後も続けていきます。)
今回も勉強になりました。
おわり。