本を読んだので感想を。
前の会社の先輩で、現在は「NPO法人多摩源流こすげ」で働いている先輩に存在を教えていただいて読んでみました。
「博報堂大学」という、博報堂の人材育成を担う企業内大学の方々が制作した本らしい。広告を作る側視点の本ですね。
冒頭でこんなことが書かれています。
この本で取り上げたかったのは、今、何が幸せか、という日本人の「幸福感」の在りどころである。「幸福感」というのは極めて個人的・主観的な尺度のようであって、実は、「世の中、かくあるべし」という、その社会あるいは時代のコンセンサスに支配されている。
つまり社会全体が「幸福感」ということに関して共通の尺度、即ち、「ものさし」を持っているのだ。分りやすい「ものさし」の代表例は「お金」だろう。多ければ多いほど、「幸せ」だということが社会常識だった。少なくとも、今までは…。
コンセンサスって「意見の一致」とか「合意」のこと。自分が幸せかどうかはみんなが決めるということになってしまいて、主観ではなくて世の中がどう思っているかが重要とのこと。
これを読んで以下のツイートを思い出す。
Twitterで拾ったこの画像いいなぁ。病理深そうだなぁ pic.twitter.com/hXYyMiHaO2
— しんら (@shinra0920) 2016年4月16日
「『 幸せそう』って思われたい!」
「How to look happy」
やはり幸せかどうかは主観ではなくて世の中が決めてる風潮。これが日本か。他の国は知らんけど。
そうした記載を出発点として、でも、これからは各自が自分に合ったものさしを探す時代になっている。そして世の中にさまざまなものさしが生まれてくる。そんな時代に、どんなサービスを提供したらよいか。
新しい価値観(ものさし)のサービスを提供して成功している人たち11人に取材をしている本。
読む前の予想では「各自が幸せになるために自分の価値観を変えていこう」といったものかと思ったら「世の中の価値観は多様化しているから、それに合わせたサービスを提供しよう。」という話でした。
例えば「本を売ること」ではなくて「本を読む体験」を提供することで成功している人なども紹介されている。
なるほどなー。サービスを提供する側としての視点か。自分の価値観についてはここ数年は考えてきたけど、サービス提供先についてはあんまり意識できていなかった。いかん。今の仕事に活かせないかなー。
そんなことを考えながら読みました。
他にも既存の価値観を変えて「売ろうとしない」「ヒト・モノ・カネじゃなくてヒト・ヒト・ヒトだ」「2拠点生活というライフスタイル」などの考えで成功している人たちが紹介されています。
一生懸命働いているのにブレークスルーできていない人に参考になるかも?